2022.06.16

宝石展 @国立科学博物館

遅ればせながら・・・
行ってきましたよ。宝石展

コロナ禍ということもあり、半ば諦めておりましたが、
いろんな事情が重なり、会が終了する前にエイヤっと、行く事になりました。

いや、すごかったですね。
何がすごいって、よくこれだけの幅広いテーマ、視点でこれだけのものをまとめたなと・・・
お客さんもめちゃくちゃ多かったので、昨今の石ブームの「石」「ミネラル」系の展示会なと思いきや、それだけにとどまらず、
しっかり、直球の宝石、ジュエリーもありつつの・・・
壮大な展覧会でした。
単品で超凄いジュエリーを見ることはあっても、
展覧会でこれだけの規模は今後見ることはないかもね〜
、、、
と、思いながら見てました。

よくよく考えてみると、今回の展覧会は日本のジェム&ジュエリーコレクションオールスターズだなと・・・
国立科学博物館、諏訪貿易、橋本コレクション、ギメル、アルビオンアートなどなどなどなど。。。
日本彩珠宝石研究所のコレクションの存在は知らなかったのでそれも収穫でした。

(後から考えてみると、日独宝石研究所の古屋コレクションもあったらもっとテンション上がったかもしれませんが、それは今後の楽しみとしておきます。)

例えば、ゴッホ展とかですと、いろんな美術館からゴッホの作品を集めるわけですが、
今回は、「宝石展」という体を取りながら、いろんなコレクションをエリア毎に展示しているうような感じで、
いろんなコレクションの「フェス」状態でした。
コロナ禍という特殊な状況もあったのでしょう。
だからこそに国内のコレクションを集結させるということができたのかもしれません。

ですから、いろんな趣味趣向価値観を持った人たちがそれぞれいろんな視点で楽しめたのだと思います。
一つ一つが独立して展覧会をできるレベルのコレクションが一堂に会しているわけですからね・・・
コレクションってものは、簡単に出来上がるものではなく熱意と時間をかけて、時には狂気を持って集めていくライフワークのような側面もあるわけですから、それだけですごいパワーを持っているものですが、
そういうコレクションが幾つもあるわけですから、見る側もテンション上がらざるを得ないわけです。
おかげで、会場内はものすごい熱気で、肝心の展示物はなかなかまともに見れずに、人の後ろ頭を沢山みる事になるのですが、
まぁ〜、楽しかったですね。
そして、皆んな宝石、ジュエリー好きなんや!
と、安心もしました。

この熱気を、百貨店のジュエリー売り場、街の宝石屋さんの店頭などにうまいこと持ち込むにはどうしたら良いだろう??
なんて事を考えちゃいました。

いやいやいや、自分自身もそうだ。
自分にとっても何かできることあるのでは?

とか、考えつつもものすごいエネルギーをいただいて、自分もキチンとしたコレクションを続けなきゃいけないな!と、気合いの入った次第でございます。

そして、今回足を運べなかった人もご安心ください。

まとめてみる機会はなかなかないかもしれませんが、個別のコレクションを見る機会はきっとあると思いますので…

2022.03.06

シンガポール・スタイル 1850-1950展@福岡市美術館 2022年3月27日まで

先日行ってきましたよ、福岡市美術館で展示されている

シンガポール・スタイル 1850-1950 展

https://www.fukuoka-art-museum.jp/exhibition/singaporestyle/

 

ゴッホ展は行きたかったけれども、行けなかった。

けれども、こちらは何としても行きたかったのです。

 

理由は、うまく説明できるか書く前から自信ありませんが、いくつかありまして、

 

サブタイトルが

「プラナカン・ファッション100年の旅 リー・コレクションとクスマ・コレクションより」 

というように

 

・コレクションが見れるという点

・近現代という時代の変遷という点

に主に惹かれて行ったのですが、

 

コレクションというものは、そのまとまりを通じて、それらを集めた人がにじみ出てくるというか、集めた人の考え、美意識などが如実に出ているので、そういったものを感じたかったんですよね。

最近、自分の人生観というか、価値観が大きく変わることがあり、

自分の命に残された時間。その時間で何を行うか?高みを目指すとしたら、あまり寄り道している時間はないのではなかろうか?

等考える機会も増え著名なコレクションから何か学べることがあるのではないか?

という思いがありまして・・・

 

コレクションに関しての感想は、

私自身が、アジアの染織についての知識のストックがほぼなかったために、

どういう意図や情熱をもって集めていったかなど、受け止めるというか、受信するというかそういった事ができなかったんですけれども、

それは、足を運んで初対面したときの感想であって、

後日、図録を購入したり、美術館のブログを読んだりしている中で、コレクターのエイコ・アドナン・クスマさんという方は、旧姓 麻生英子さんという方で、結婚後インドネシアにわたり、古美術品を包む為に使われていた布からコレクションがスタートしたということを知り、ぐっとこのコレクションから集めた人の存在が輪郭線をもって見え始めるというか、

自分にとってのこのコレクションの存在意義が重要になってくるというか・・・

やっぱり、コレクションって「人」なんだよねぇ~

と、再確認できたことはとてもよかったです。

もっと前から、このコレクションについて知っていればもっとよかったですが・・・

でも、地元福岡にこういうコレクションがあるのだ。と、知れたことは幸せなことだと思いました。

 

もう一つは、時代の変遷について

1850-1950年という年代。

その年代を日本に置き換えてざっくり書くと、

黒船来航(1953年)から終戦(1945年)前後位

ということになり、一つの大きな時代のまとまりというか、

またまたざっくりいうと、

産業革命が進んでいき、そして世界を覆いつくす

そんな時代というか、

手工業から機械工業に置き換わる期間・・・

うーん、高校時代世界史やってないので、きちんと理解できているか自信はありませんが、

我流の勉強で身に着けた、自分の感覚としては、そんな時代なんですよね。

手織りから機械織りへの変遷が見れるのではないだろうか?

とか、近代化への変遷が見れるのではないかとか・・・

 

これらについての感想は、

手織りなのか機械織りなのか?

染の方法は?工程は?

生産国は?

等、工芸品を見る視線で見るわけですから感じるというよりは、客観的に見ていくという作業になりますので自分の中でかなりの満足感がありました。

見ていくと、近代の時代の流れがダイナミックに伝わってくるというか、

なるほど、産業革命という革命というように、ヨーロッパで設備投資されて機械により生産された繊維が世界を席巻していたんだな。

その後、日本も追い上げていったんだな。

という世界の産業史、モノづくりの歴史の流れをリアルに感じることもできました。

 

というものが、訪問前に求めていた

・コレクションが見れるという点

・近現代という時代の変遷という点

2つの事柄についての感想です。

 

で、それ以外の感想もあるのですが、

なかなかブログを書く時間もなく、また今度ということで…

 

・・・これが200円というのはほんとありがたいことだと思いますよ。


3月27日までですので、皆様是非




2022.02.02

創業200周年記念 フィンレイソン展 @福岡市博物館 2022/2/27まで 感想のつづきだよ

えーっと・・・

http://www.hizenya.me/2022/01/post-388ac4.html

の、つづきです

まとまりのない文章が続きますが…

 

自分の頭の整理のために書きなぐっているようなものなのでかんべんしてくだせぇ



ここまで書いて、何故フィンレイソン展に行ったかということを言葉を変えてみると、

 

工場のような大規模な設備を導入して、かつて活況を呈した産業の行く末のヒントは…

 

というところになるのかな?

何もかもぼんやりしている中で書き綴っていますのではっきりしたことが言えず申し訳ないのですが…

 

さて、フィンレイソン

 

フィンレイソンのフィンはフィンランドのフィンではなく、英国スコットランド出身のジェームズ・フィンレイソンさんが立ち上げた

ということを知った時点でマジかよ、というかちょっとビックリでした。

 

立ち上げが1820年・・・

今考えてみると、創立200年記念なので、そりゃそうだなのですが、

俯瞰してみると、産業革命真っただ中…

産業革命先進国のイギリスからやってきて、工場を立ち上げたという流れになるのでしょうか?あまり詳しく調べていませんが…

解説では、その後、この地域では初めて電気を導入したと書かれていたので、

石炭を燃やして得る動力、蒸気機関で織物を作っていたのでしょうかね?

 

大量生産し、当時珍しかったパジャマの型紙を添えたりする等、需要の拡大に力を入れている広告活動が見られました。

 

現代は、大量生産が当たり前の時代ですが、そもそも機械がそんなになかった時代ですから、大量生産が当たり前ではないわけで、そんな時代はつまり、

大量生産、大量消費がどんどん拡大していった時代・・・

展覧会の前編はそんな時代の痕跡を見ることができました。

 

企業にとっては、そんな調子のいい時代も長く続くわけもなく、機械が世界中に普及していくとどんどん競争が激しくなるわけで…

 

中編、後編になると私の見方になるので出展者がそういう意図を持っていたかはわかりませんが、

 

中編は、デザイン、デザイナーにフォーカス

 

後編は、中編からの自然な流れでブランディング

 

というか、ブランディングとして、フィンレイソンはデザイナー、デザインに力を入れてきた企業ですよ

という中編を持ってきたというか…

 

展示が時系列ではなく、途中からデザイナー毎になったりするのですが、

当時は、このデザイナーが作り出したデザイン

という感じで販売していないと思うんですよね。

 

でも、競争が激しくなった状況で、デザイナー、デザインに力を入れて、時代を切り開いていこうとしていたというのはすごく伝わる展示で、

 

日本の企業だったらどうなんだろう?

と、思ってしまう部分はありました。

日本だと、時代を開いていくデザインというよりは欧米のパクリ、とか人気柄に寄せてデザインとか・・・

1970年代、80年代とかはそんなにデザインに投資する企業は少なかったのではないかと想像されます。

 

ちょっと乱暴かもしれませんが、この展覧会を通して感じたのは、

設備投資の時代、デザインに投資した時代、ブランディングに投資している現代・・・

そんなことを感じました。

それは、私がぼんやり考えていた答えに無理やり当てはめているところも大いにあるかもしれませんが…

 

これは、批判的な意味合いではなく、とても大事なことを示してくれていると思うに至る展示でした。

つまり、変化することを否定だったり、受け入れることはせずに、

変わらないことに価値を置くことで、需要が細って行き、保護されるべき動物たちのように守られながら細々と生きていく運命にあるような企業ではなく、

大きく変化しながらしぶとく元気にビジネスの生態系の中でしっかり生き抜いている企業のあり様

どちらもありなのかもしれませんが、フィンレイソンは後者かな・・・

 

つまり、モノづくり、自社での工程にこだわり続けていたらフィンレイソンは今も存在していたか?

という問題もあって、そもそも私は繊維業やビジネスのことはそんなに知らないので想像の世界の話ではありますが…

 

全然ディスってる話ではなく、

展覧会を見た後、売店で見たものはフィンレイソンのタグが付いていても、布製品なのに大抵中国製だったりするんですよね。

以前の私なら、インチキじゃん!とか、思ったりもしたのですが、

今回は、感心しましたね。

フィンレイソンはモノづくりの会社から、デザインや、価値観、ブランドを売る会社に変貌していると・・・

いや、変貌しようとしているためのプロモーションとしてこの展覧会を開いていると…

みんな努力してるんだ、自分たちの本質を見つめなおして変わろうとしているんだと。

もがいてますよね、その一生懸命ビジネスのジャングルという厳しい生態系の中で生き抜こうとしているんだなぁと・・・

 

買っちゃいましたよエコバッグ。中国製と十二分に分かったうえで・・・

クオリティとしては、今どきの100円ショップで売られているものと大差はあるのかないのかわかりませんが、大差あったとしても違いを分かるほどの感受性がなかったりしますので、自分の中では同じクオリティであっても問題ないのです。

 

 

エレファンティのエコバッグ

 

 

フィンレイソン タグ

 

何よりかわいいんですよね、エレファンティ・・・

ライナ・コスケラさんという方がデザインされたそうで…

 

去年、ユニクロでかわいいなぁと一目ぼれして、めっちゃ気に入って使っていた象さん柄のひざ掛けが、まさかフィンレイソンのデザインだったとは

というのも驚きでした。


 

ユニクロ フィンレイソン エレファンティ

 


上機嫌にゾウさん柄のひざ掛けをしてたり、エコバッグをもってるおじさんがいるとしたら、きっとそれは私です。

 

これぞ、まさにモノづくりの会社から、デザイン、ブランドを売る会社への変貌を目の当たりにしていたんだなと・・・

 

 

 

 

生地も購入できるお店もあるみたいなのでいつか足を運んでみたいっす
手芸 マキ 福岡店

創業200周年記念 フィンレイソン展

私にとっては、「変化する」ということ「変化しようとする」ことを勇気づけてくれる素晴らしい展覧会でした。

日本の歴史ある企業も製造手放してブランディングをという意味ではなく、歴史のある製造方法が残っているのであればそれを魅力の核としていくなどそれぞれの方法があると思います

とか、えらそーなこと書く前に私自身がもっともがこうがんばろう

ちゃんちゃん

 

アルバム 撮影許可が出ていましたので撮影しました

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