薄けりゃいいってものでもないんだが・・・ -津金日人夢 陶展-
津金日人夢 陶展 -青瓷- 2011/7/20-7/26 大丸天神店6階アートギャラリー
楽しみにしていたこの展示・・・
何とか初日に行けました。
会場の雰囲気などは、足を運んでみて下さいね~
今回は、新作で透明度が今までのものより高い青瓷が出ていました。
陶胎?BODY?に染付で模様を書いて、うっすらその模様が透けて見えるような作品も・・・
DM写真の一番下は、新しい色かな?と思いきや、業者さんが画像に手を加えて色が変わってしまったらしいです・・・
それはさておき、
一般的に、青瓷は、ドスンと重量感のあるものが多いですが、
津金さんのは薄いですよね~
と、津金さんにお話ししていると・・・
見せて頂きました。
青瓷の断面・・・
(ちなみに説明しておきますが、茶色い部分が土部分の本体です。轆轤をひいて、削った物がその部分になります。そこに青瓷の釉薬をかけています。)
ちょっと、のけぞりました・・・
釉薬のほうが分厚いんじゃないですか?
めちゃくちゃ薄いんですね・・・
ご本人曰く、あまり分厚いと、食器として重くなりすぎるんだそうです。
・・・重たい食器は巷にやたら溢れているんですけどね・・・
あまりの薄さに驚いていると、もっと薄くできるけど薄すぎると青瓷の色が出なかったり、重さに耐え切れなかったりするとのことでした。
あえて、薄いでしょ~ 大変なんですよ~ 的な売り込みをしないところも作品勝負的なスタンスでカッコイイ
・・・・薄さを目指したのではなく、いろんなバランスがあってのこの薄さなんですね。
薄さがいいのではなく、作品が凛として美しいのです。潔いというか、迷いがないというか・・・
津金さんの作品の品格は、こういう見えない部分の美意識からにじみ出ているのだなぁとしみじみ感じました。
しかし、ほんとに、なんとも・・・
津金さんの存在と、作品にはいろんな意味で勇気づけられます。
2011/7/26までですので、福岡の方は是非是非@大丸天神店6階アートギャラリーっす
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コメント
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津金日人夢氏の作品を、東京日本橋で、昨日から開催の日本伝統工芸展に見せていただき、その場で購入しました。5点の組み物で、青じの色と貫入の入り具合、また花の形を書いた線と器のふちの形がうまくマッチしていて、気に入りました。まったく作家名を知らずに、作品をみて決めたため、器が非常に軽いということも知りません。展示会が巡回展も終わった来年3月に自宅に配送されるそうですので、その時に手に持って実感します。津金氏の作品の説明は大変参考になりました。
投稿: 岩橋 格 | 2011.09.23 01:28
岩橋様 コメントありがとうございます。
伝統工芸展もう見られたんですね。羨ましいです。
配送が随分先なんですね。待ち遠しいですね~
すみません、説明が至らなかったようですが、青瓷は釉薬が分厚いので、軽いということはなく、青瓷にしては重くないといった感じだと思います。
裏返すと、あの青瓷の色を出すためにこれだけ釉薬を厚くしないといけないということでもあると思いますが・・・
今年の夏に横浜で4人展をされていましたので、今後は、活躍の場が関東にも広がっていくのかな?と勝手に想像しています。
もし津金さんにお会いする機会がありましたら、是非お話を聞いてみてください。
投稿: 渕上清志 | 2011.09.23 11:40