線
丁度、コレクターさんから
マイセンのブルーオニオンと、ブルーオーキッドが入荷しましたので
線について、書いてみました。
http://www.0926512197.com/satei/w/rei_w/h4090845
ブルーオニオンと、ブルーオーキッドは絵付けの方法に大きな違いがあり、
おそらく、ではありますが、
ブルーオーキッドの筆による絵付けは、中国や、日本の影響が大きいのだと思います。
日本の陶磁器についてですが、
筆による線は、明治時代頃までは、日本人にとって当たり前の線だったのが、
現代の平成にもなると、筆で何かを書くという機会がものすごく減っていることに気付かされます。
分母が減った上に、昔の職人さんのように絵付師としてのスタートが、10代前半などというようにいかないので、
どうしても、昔の品々に比べて、現代の品々は筆の線が弱いというか、昔のものと、今のものとの線の違いを感じることがたまにあります。
それと、伝統工芸展などでも、線や絵付けを魅せているのは、柿右衛門や、今右衛門、その他ごく限られた作家さんで、造形や、釉薬に重きを置いているような作品が多いのもちょっと気になります。
そんな事、僕が心配することではないのですが、伝統工芸展のようなああいう場所で、新しい文様とか、筆の技に感嘆したいなー という気持ちがあります。
わかりやすく言うと、葉山有樹さんのような品が出てくるはずがないだろう。というような認識が見る側が持っているというのはどうなんだろうと思ったりして・・・
葉山有樹 画像検索
見る側もしかりで、この方のこの線がいい!この窯の筆使いがたまらない!
というような声もあまり聞きません。
私がそういう場にいないだけという気もしますが・・・
ぱっと見のデザインだけで満足し、転写(プリント)か、筆による絵付けかわからないという方が非常に多いというのも気になったりはします。
※※のブランドだからありがたい。 ではちょっとねぇ・・・
転写が悪いというわけではないのですが、筆の良さをもっと知ってほしいな的な・・・
筆の魅力、筆による絵付けの奥深さ。
そういう部分で皆様と語れるようになれればいいなー と思ったりもします。
例えばこの線、
特に花びらの輪郭の線がいいですよね。
有田焼は分業なので、線を描くのが男性で、塗りつぶすのは女性?
その辺の深いところまではわかりませんが、
この、細い筆の線って、最近の有田焼ではあまりみないんですよね。
でも、この線、筆の技術に我々が付加価値を感じて、もっと大事にしなきゃいけないのではないだろうか?
と、思う今日この頃でございます。
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