津金日人夢 作陶展 2012/11/8-14 渋谷・東急本店8階
このブログでも何度か紹介させていただいている、津金日人夢さんの作陶展が、渋谷の東急本店で開催されます。
若手という年齢を超え、技、体力、精神面の奥行きが出てきてここから先、数々の名品を生み出すのではないかと期待される作家さんです。(見に行きたい~)
青瓷は釉薬に色がついているのではなく、釉薬の厚みによって色を出すのですが、津金さんの作品に野暮ったさがなく品格があるのは、母胎を極限まで薄くしているからです。
母胎を薄くしすぎると、焼成中にぐにゃりと曲がってしまったり、割れやすくなったりしますので、薄く作ればいいというものではなく、薄さと強度を保つための厚さという、ものすごく繊細なバランス感が、品格となって現れていると思います。
薄けりゃいいってものでもないんだが・・・ -津金日人夢 陶展-
津金日人夢 陶展 -青瓷- 2011/7/20-7/26 大丸天神店6階アートギャラリー
津金さんは、熊本在住の作家さんですが、有田で轆轤を学んでおりますので、自分の中では有田DNAを持つ作家さんの一人です。(私の中でですよ)
津金さんの器は、「青瓷以外はすべて捨てた」と言い切るほど(しかも、青瓷は非常に難しい)で、ほっこりとかとは無縁の、凛とした品格があります。
そのような飯碗や、お湯呑が一つご自宅にあるだけでも、食器棚はもちろん、日常生活にも精神面での贅沢感を味わえるのではないかと思います。
自分と同世代というのも、自分にとっては魅力ですね。
リアルタイムで、試行錯誤、道を切り開いている作家さんの作品を手に入れると、次はどのような作風になるのか?ということを毎年楽しみにできるということもありますし、作家さんのステップアップなども身近に感じることができますので、買って終わりという感じではなく、まず買って見ることがスタートというような、楽しみも出てきます。
今回のような、東京の百貨店での大きな個展は初めて(だったと思います)で、福岡にいる私もすごくワクワクしますし、「あぁ、自分も頑張らなきゃな」と、津金さんの作品を見る度に励まされます。
別に、津金さんじゃなきゃダメという事ではないのですが、今回は、僕からのイチオシってことで(笑)
関東の方は、津金さんの作品をまとめて見る機会は殆ど無いと思われますので、この機会に是非足を運ばれてみて下さい。
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