材料も奥が深い
とある、ジュエリーのオーダーの依頼を受けて早数ヶ月・・・・
遅々として進みませんが、気長に待ってくださる方に感謝です。
自分がイメージする形は、ものすごく細い爪かつ、それなりの強度がないと実現できそうにないので、
自分が知りうる最高の腕を持つ方の中のお一人に聞いてみました・・・
お忙しい中お返事いただき感激でした。
その方とのやり取りの中で、
PT900は、PT900と思っていたけれど、
地金にも目的、デザインに合わせたいろんな配合がある繊細な世界であることを気付かされました。
その方とのやり取りをかいつまんでご紹介・・・
その一
最後に使用するプラチナですが、Pt900なら※※3%以上、Pt950なら※※2%以上の配合のものを使われることをオススメします(同程度の硬さの配合ならOKだと思います)。
この配合で、恐らくなました状態でビッカースで110~100程度出ると思います。
従来のパラ割ですと柔らかすぎて、このデザインと同じ爪の細さで作ると、少々不安を感じます(多分もう少し太く作らないと・・・)。
そのニ
繊細に作ろうと思うと、強度とのバランスが大切になってきますので、出来れば地金の特性もそれに合わせていったほうが良いと思います。
また、硬い地金になると仕上げもやり難くなってきますし、板物だとロウ目も目立ちやすくなるので、ろう材の配合やバフの種類も変えていかないと綺麗に仕上がりにくいと思います。
その三
金に関しては配合を変えてしまうと色が変わるということもあるのであまり色々なことはできないのですが、Ptの場合ですと割金を変えても色はあまり変わらないので、いろいろなことができます。
うちの場合ですとブローチの針などは曲がりにくいように※※を混ぜたものを使っていますし、☆☆さんでは□□をした時に粘り強く石を留めることのできるように◇◇を混ぜたものを使っている様です。
こだわりが強くなれば、宝石の質にこだわるのと同じで地金の特性にもこだわるようになってしまいます(笑)
こだわりだすと、地金までこだわる必要があるということに納得。
プロのお取引業者さんでも、作られたモノの背後にある思考をなかなか理解してもらえなかったりするそうなので、自分としては声を大にしてオウエンしたい気分です。
今回の方に限らず、モノの背後にある、その意識の高さは価値ですね。
そこに、価値を認めてくださる方を増やしていけたらなとも思います。
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