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2013.02.22

積み重ねた時間はもっと認められるべきだ!


日々、中古のジュエリーを扱っているのですが、
中古ジュエリー販売で耳にする、「新品仕上げ」この表現に若干違和感を持ちます。
中古は、新品の下 ではなく、つまり、新品より安いことだけが中古の価値ではなく、
中古は、中古として胸はってええじゃないか!と、思うとです。
仕上げは仕上げなんだから、中古は背伸びしても中古なんだから、「新品」なんて、方向を向かずに、普通に仕上げでいいのでは? と思ってしまう。
というか、多くのジュエリーが淘汰(潰される)されていく中で、中古で生き残れるものは「something」がある、というものなんだから、中古は中古でもっと自信を持っていいと思う。

あれ?変な方向に・・・ いや、このことを言いたかったのではなく・・・

お客様から、仕上げはしない方向で というご依頼があったので、自分と同じ感覚の方がいらっしゃったことがわかり、とても嬉しいです。
単に、デザインがいい というだけではなく、小キズやくすみを否定しないということは、経た月日にも価値を見出してもらえているということになるかな?とも思いますので、
今後もっと、自身を持って昭和のジュエリーを見出していくことができそうです。

合成石? ちょっと変わった透かしと、細かいミル打ちの18金リング

査定時にこんなこと考えました。

お客様へのお返事・・・

仕上げの件了解いたしました。
同じ感覚の方がいらっしゃることがわかり嬉しいです。
経年というものは、否定されるものではなく、積み重ねるものなので、何でもかんでもジュエリーは仕上げることがいいという事ではないですよね?

本物のアンティークジュエリーを仕上げてみたことがあるのですが、
現代モノのようによみがえって困ったこともあります。(笑)

仕上げに関しましては、職人さんに出来れば仕上げはしない方向で伝えます。
サイズ直しの際に仕上げないと不都合な状況にならない限り、仕上げ無しで納品したいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。


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以上。

仕上げはしないほうがいいというお話ではなく、仕上げをしないほうがより生きるものもありますよね?というお話。

古さがいい 的な感覚・・・

何にも行動起こさなければ、当たり前のようにペンチで枠から石が外され、無造作にスクラップされていく昭和のハンドメイドのジュエリー達・・・

ここ数年の地金高騰の波で、どれだけの造りの良いジュエリーが潰されただろうか・・・

古臭いよね?売れないから仕方ないよね?で済ませていいのか?いいや良くないはず!

なかなか売れるものではないけれど、残してあげたいと思えるものは極力沢山見出してあげたいです。
少しずつ、千本透かしのジュエリーを探している方々に見出してもらえるようになって来ました。
デザインが珍しいからという理由だけでなく、経た時間にも価値を見出してくださっているような気がする・・・
よーしがんばろー

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