十四代今泉今右衛門さん作のお皿
十四代と言えば、墨はじきが有名ですが、
金彩ではなくプラチナを使ったり、結構斬新というか、前衛的な面も持ち合わせています。
鍋島というと、伝統というか完成された様式というかそういうものを連想しますが、今右衛門さんの作品はいい意味で、期待を裏切るような作品を出してきますので、追いかけていて面白いです。
で、この墨はじき。
墨を塗った部分に染付や、墨色がかからない白抜きの技法。
そして、驚くことに、白地に墨はじきをしています。
お皿の左側をじーっと見てみてください。
14代の作品は、大抵こういう形で白地に、墨はじきが入っています。
ぱっと見た目の華やかさではなく、あとからじわじわくる感じですね。
こういう技法を成立させるためには、おそらく4、5回は焼成していると思います。
素焼き、墨色、白地、赤絵、プラチナ 順番はわかりませんが、おそらくそれぞれの工程で焼成していると思います。
・・・で、今右衛門さんがすごいのは、何回焼成しているとか、この工程では薪窯を使っているとか、絵の具の調合が大変だとか、手間がすごーくかかる部分をアピールしていないというところ。
作品がすごい。黙ってて素ですごい。よく見るとすごい。
裏で超努力している。
そういうところも今右衛門さんのよさの一つだと思っています。
お売りいただきありがとうございました。
>> 今泉今右衛門作品 査定&買取、肥前屋質店
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