非加熱サファイアの見分け方
昔は、自分の中で非加熱非加熱という感じでしたが、
最近は、加熱でも自分的に、ああいいなぁ と思えるものを・・・
と、心がけているので、そこまで秘密にしなくていいのかなと思っていたタイミングで
たまたま、いいサンプルの画像を見つけたので、ブログを書いてみます。
この手の情報は、随分前からネット上のどこかにあったはずなので、そこまでもったいぶる話でもなんでもないのですが…
古ーい枠のサファイヤリングを見つけたら・・・
シルクインクルージョンを探してみてください。
(よっぽどわかりやすいものでないと、10倍ルーペではきついと思いますが・・・)
シルクインクルージョンとは、コランダム(ルビー、サファイア)内に走っているインクルージョンで
60度、60度、60度 の角度(つまり正三角形の角度)で線状に入ります。
こちらの、リンク先の画像は、わかりやすかったので、例に使わせてもらいますと…
ちなみに、カシミールサファイアってやつです。 ピンタレストで見つけた画像で当店の在庫ではもちろんありません。
http://www.pinterest.com/pin/561472278516880079/
右上から左下、真左のちょい下から真右のちょい上 に向かって走っている線がわかりますよね??
あと一方向、こちらのルースでは見えていないですが、左上から右下に向かってインクルージョンが入るとすればその方向に入ります。
加熱処理をしてしまうとこの繊細なインクルージョンが消えてしまうようで、
逆にいうと、このインクルージョンがあるものは非加熱の可能性があるわけで・・・
まぁ、これがあるから非加熱というわけではないですし、
鑑別を取ろうと思うと万単位でお金がかかるわけですし、
非加熱なら何でも偉いってわけでもないですし・・・
加熱処理の技術が出だしたのが、確か1970?80年代以降?? でしたかね?
むかーしからある処理ではないようなので、
古ーい枠の、こういうインクルージョンの入っているサファイアなんぞは、「お!非加熱か??」というような
ちょっとしたロマンがあるというか・・・
そういう物を見かけたら、枠から外して、鑑別取って的な野暮なことせずに、貴重な手作り枠ごと大事にしていただけると嬉しいかなー? なんて・・・(笑)
ご注意いただきたいのは、こういう視点を逆手にとってインクルージョンを残したまま加熱する方法などもありますので、あまり気持ちと知識を偏らせすぎないことが肝心だと思います。
宝石内部のインクルージョンを嫌う方も多いのですが、
この、インクルージョンは天然かどうかを見分ける鍵だったりもするので、
できれば、インクルージョンも含めて石を愛でていただければなー、ついでに言うと手作りの古い枠ごと・・・ なんて思ったりもします。
資料を見ながらではなく、ざっと書いちゃいましたので、勘違いなどありましたら、ご指摘いただけると嬉しいです。
CLASSICS HAKOZAKI 地味で滋味な中古宝石屋@福岡
« ピンタレスト! | トップページ | 60万アクセス突破 »
「つぶやき 宝石/宝飾品編」カテゴリの記事
- お買取りや、メンテナンスなどなど(2018.06.30)
- 昭和のヴィンテージジュエリー新入荷(2018.04.17)
- 価格差5倍 宝飾品下取りに注意:日本経済新聞(2018.04.07)
- ダイヤモンドに関するQ&A実例(2018.04.02)
- 探して探して探しまくる(2017.02.07)
コメント