シンガポール・スタイル 1850-1950展@福岡市美術館 2022年3月27日まで
先日行ってきましたよ、福岡市美術館で展示されている
シンガポール・スタイル 1850-1950 展
https://www.fukuoka-art-museum.jp/exhibition/singaporestyle/
ゴッホ展は行きたかったけれども、行けなかった。
けれども、こちらは何としても行きたかったのです。
理由は、うまく説明できるか書く前から自信ありませんが、いくつかありまして、
サブタイトルが
「プラナカン・ファッション100年の旅 リー・コレクションとクスマ・コレクションより」
というように
・コレクションが見れるという点
・近現代という時代の変遷という点
に主に惹かれて行ったのですが、
コレクションというものは、そのまとまりを通じて、それらを集めた人がにじみ出てくるというか、集めた人の考え、美意識などが如実に出ているので、そういったものを感じたかったんですよね。
最近、自分の人生観というか、価値観が大きく変わることがあり、
自分の命に残された時間。その時間で何を行うか?高みを目指すとしたら、あまり寄り道している時間はないのではなかろうか?
等考える機会も増え著名なコレクションから何か学べることがあるのではないか?
という思いがありまして・・・
コレクションに関しての感想は、
私自身が、アジアの染織についての知識のストックがほぼなかったために、
どういう意図や情熱をもって集めていったかなど、受け止めるというか、受信するというかそういった事ができなかったんですけれども、
それは、足を運んで初対面したときの感想であって、
後日、図録を購入したり、美術館のブログを読んだりしている中で、コレクターのエイコ・アドナン・クスマさんという方は、旧姓 麻生英子さんという方で、結婚後インドネシアにわたり、古美術品を包む為に使われていた布からコレクションがスタートしたということを知り、ぐっとこのコレクションから集めた人の存在が輪郭線をもって見え始めるというか、
自分にとってのこのコレクションの存在意義が重要になってくるというか・・・
やっぱり、コレクションって「人」なんだよねぇ~
と、再確認できたことはとてもよかったです。
もっと前から、このコレクションについて知っていればもっとよかったですが・・・
でも、地元福岡にこういうコレクションがあるのだ。と、知れたことは幸せなことだと思いました。
もう一つは、時代の変遷について
1850-1950年という年代。
その年代を日本に置き換えてざっくり書くと、
黒船来航(1953年)から終戦(1945年)前後位
ということになり、一つの大きな時代のまとまりというか、
またまたざっくりいうと、
産業革命が進んでいき、そして世界を覆いつくす
そんな時代というか、
手工業から機械工業に置き換わる期間・・・
うーん、高校時代世界史やってないので、きちんと理解できているか自信はありませんが、
我流の勉強で身に着けた、自分の感覚としては、そんな時代なんですよね。
手織りから機械織りへの変遷が見れるのではないだろうか?
とか、近代化への変遷が見れるのではないかとか・・・
これらについての感想は、
手織りなのか機械織りなのか?
染の方法は?工程は?
生産国は?
等、工芸品を見る視線で見るわけですから感じるというよりは、客観的に見ていくという作業になりますので自分の中でかなりの満足感がありました。
見ていくと、近代の時代の流れがダイナミックに伝わってくるというか、
なるほど、産業革命という革命というように、ヨーロッパで設備投資されて機械により生産された繊維が世界を席巻していたんだな。
その後、日本も追い上げていったんだな。
という世界の産業史、モノづくりの歴史の流れをリアルに感じることもできました。
というものが、訪問前に求めていた
・コレクションが見れるという点
・近現代という時代の変遷という点
2つの事柄についての感想です。
で、それ以外の感想もあるのですが、
なかなかブログを書く時間もなく、また今度ということで…
・・・これが200円というのはほんとありがたいことだと思いますよ。
3月27日までですので、皆様是非
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